腰痛症
◆腰痛症とは
腰痛症とは、名前の通り腰が痛くなる病気です。ただ、特定の症状を指すのではなく、腰痛を引き起こす様々な疾患の総称になります。
腰という部位は、「腰椎」と呼ばれる5つの骨がブロックのように積み上げられて構成されており、腰痛の多くはこの「腰椎」に負担がかかったり、障害が起きることで発症が見られますが、他にも様々な原因で腰痛は起こります。
腰痛は、発症して1ヶ月以内の『急性腰痛』と3か月以上症状が継続する『慢性腰痛』に分けられます。
腰痛を治療するうえで大切なことは、まずは原因を特定し適切な治療を行うことが大切です。
◆腰痛症の原因
腰痛は背中や腰の骨、筋肉の異常から発症するものや、日々のストレスなど精神的なものが関わっているものまで、原因は様々で複数の要因が絡んでいることがあります。
一般的に腰痛を引き起こす疾患として見られるのが『腰椎椎間板ヘルニア』『骨粗鬆症』『坐骨神経痛』になります。
◆腰痛症の症状
急性腰痛の場合、いわゆる「ぎっくり腰」でもあるように、痛みが強く腰痛の稼働が制限され腰を前や後ろに曲げることが難しくなります。慢性腰痛では、急性腰痛ほど痛みは強くありませんが、腰や下肢にかけて広い範囲で痛みやしびれを伴うことがあります。
◆腰痛症の診断・検査
腰痛症は、原因が様々なのでいろんな側面から総合的に判断することになります。
問診
痛い箇所がどこなのか、触ったり押したりしてみることで判断します。同時に、筋肉の硬さや張り、萎縮が起きていないか、皮膚の感覚(痛みの感覚、熱の感覚、触られた感覚など)の異常がないかを確認します。
触診
痛い箇所がどこなのか、触ったり押したりしてみることで判断します。同時に、筋肉の硬さや張り、萎縮が起きていないか、皮膚の感覚(痛みの感覚、熱の感覚、触られた感覚など)の異常がないかを確認します。
画像検査
問診や触診でさらに詳しく原因を調べるために、レントゲン(単純X線検査)検査などの画像検査を行います。
◆腰椎症の治療
当院では、腰痛症の治療をそれぞれの症状・原因によって、合った治療の組み合わせを選択していきます。
・薬物療法
炎症を抑える非ステロイド性抗炎症薬、筋肉の緊張を和らげる筋弛緩薬、脳や脊髄で痛みの信号の伝わり方を変える薬や、痛みを和らげるものがあり、症状に合わせて使い分けます。
・神経ブロック療法
神経ブロック療法は、神経や神経の周辺に局所麻酔薬を注射して、痛みを和らげる治療法です。麻酔薬が作用することで、痛みの伝わる経路をブロックすることで痛みを取り除きます。
薬物療法と併せて、複数回実施するのが一般的です。
・理学療法
痛みに伴い、体を動かさなければ筋肉が痩せてきたり、関節が固くなり他の部位まで悪くなることがあります。理学療法では、痛みを取るだけではなく「運動療法」「温熱療法」「電気刺激療法」など、症状を見ながら組み合わせて、日常生活に支障が出ないよう改善していくことが主になります。